湯田こけし

 伝統こけしは、みちのくの国、東北地方に、古くから伝えられたロクロ挽きのかわいい郷土人形です。
 これをつくる工人たちの業祖は、千余年前の昔、木を丸く工作するロクロの技術を日本民族にさずけられた惟喬(これたか)親王様(文徳天皇第一皇子)と伝えられています。 
 その末流がはるばる奥州路に移り住み、この由緒ある木地屋の伝統を受け継いでまいったものです。
 伝統こけしには十の系統があります。
「遠刈田系」「鳴子系」「弥治郎系」「土湯系」「南部系」「蔵王高湯系」「肘折系」「羽後木地山系」「温湯(ぬる湯)系」「作並系」がこれです。
「湯田こけし」は遠刈田系の流れをくむものです。一本の木から仕上げまで一人の手によるもので量産は出来ません。数多い郷土玩具の中でひときわ伝統の美をたたえたこの「湯田こけし」は、久しい昔から温泉みやげとして湯治客に愛されております。


 








冬木選り 木地師いよいよ 無口なり

こけし挽く 影の巨きく 良夜かな

木の葉髪 こけし1人と 数えけり

こけし挽く 音が山より 夕しばれ

こけし挽く 一灯霧の 源に


正岡子規 碑


小林輝子・小林定雄

湯田こけし
岩手県和賀郡西和賀町湯之沢
電話0197-84-2054